超適当なプロット

えー、超適当なプロットです。
何にするという事もないのですが、せっかくなのでメモ代わりに書いておきます。

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「おじいさんが呆けた?」
主人公は連絡を受け、昔暮らしていた家へと久しぶりに足を運ぶ。
姉の話によると最近の祖父は、もう何十年も前に交通事故で亡くなったおばあさんに会ったと言い出したり、
もう切り株になってしまった庭の桜が咲いているところを見たと語るのだそうだ。

祖父の家にて、主人公はその夜、夢を見る。

「つづき夢」というものをご存知ですか?
ええ、この前話しましたよね、おばあさんの交通事故。
一緒にね、隣の女の子も亡くなっているんですよ。
二人は一緒に出かけていたのです。
子供心にその子の事が気になっていたんでしょうか、この家にいた頃はよくその子の夢を見たのです。
ただ、不思議な事に夢の中の彼女は、ちゃんと年を取っていくんですね。
もう何年も彼女の夢は見ていないのですが、この家に戻ってきたせいでしょうか、昨日久しぶりに会う事ができました。
ええ、僕と同い年ぐらいでした。なんというか、見違えるほどだったのですが、不思議ですね、必ず彼女だと分かるのです。
町もこの町なのです。どこか少しずつ違うのですが、それどころか全然違うようなところもあるのですが、確かにこの町なのです。

主人公、おばあさんのお墓に花をあげにゆき、隣の奥さんとちょうど出会う。

あの夢は今も見てらっしゃるの、そう。あの子もあなたの事が好きでしたからね。
確かこの辺りに伝わるお話にこんなものがありました。
(適当に伝承。思い人が夢に現れるとか。あと老人は死が近づいているので、二つの世界を揺らいでいる、みたいな。)

その夜、祖父が裏口からそっと出てゆくのを見た主人公はあとをつける。
庭には見事な夜桜が咲いていた。
主人公は祖父のあとを追う。夢で見ていたあの町だ。
夢の少女(現在)と出会う。どうやら僕たちは待ち合わせをしていたようだ。
周りをよく見ると色々な年齢の彼女が、時代もチグハグな町のあちらこちらにいる。
ここは複数の世界が交わるところらしい。

祖母の姿も見えた。祖母?
そうか、あそこは、あの場所は、「あの日」
飛び出した主人公は、何かとても長い夢を見たような気がした。
それは自分の夢だというのに、何故かその世界には自分は存在しないような、悲しい夢だった。
しかしまた、ずっと見る事を望んでいた幸福な夢でもあった。

主人公が目を覚ます。
夢?そうか、そうだよな。

おばあさんがひょっこりと顔を出して、もうこんな時間ですよと言い出す。
僕は何だかとても長い夢を見ていたような気がして、しばらくぼうっとしていたのだけれども、
そうだ、今日は大事な用事があったんだと気づくと、あわてて準備をしだした。
僕がつくまで、彼女は待っていてくれるだろうか?

「おばあさん、何だかとても久しぶりに会うような気がしますよ」
「いやですねえ、ボケちゃったんですか?」
「まあそういわないでください、僕はずっと」

待ち合わせ場所にいた彼女の台詞とシンクロさせて
「ずっと、会いたかった」

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呆けという現象は実は、死が近づいたときに存在が揺らいでパラレルワールドの自分とかと重複状態で存在してしまうってことで、老人介護を通じてパラレルワールドへの移行が可能になる、とかゆう考えが浮かんできたので。